発見 慶派の仏師たちは人のあごが右前にあることを知っていた

 日曜日に、上野の国立博物館で運慶展を見てきた。
ちょうど開館時間に合わせて行ったら、チケット売り場がものすごい行列で、その後も博物館の広い庭に延々と長い行列が出来ていた。
昨日までの小雨模様がすっかり上がってカンカン照りに近くて、友人と汗をかきながら1時間並んだ。
先月末から始まったばかりの最初の連休の日曜日だったせいなのか?運慶の人気に驚いた。まさか、並んで待つとは思わなかった。

僕は、運慶の実物はほとんど見たことがなく、とても楽しみに行ったのだが期待をはるかに超える仏像の数と迫力で、しびれてしまった。
日本一を超えて、世界一の彫刻家であると思う。
これほど深みのある彫刻は見たことがない。とんでもない天才だ。

しかし、僕はというと、最初の仏像を見たとたんに顎位診断を始めてしまった。
習い性というか、浅ましいというか、結局すべての仏像を顎位診断しないではいられなかった。

ある程度予想はしていたけれど、まさか、ほとんどすべての仏像が 右前顎位 とは思っても見なかった。
大日如来坐像のような金箔の仏様でも左右対称ではなく、微妙に右前顎位なのだ。
それは、運慶だけではなく、父親の康慶、息子の湛慶,康弁、それに、快慶の仏像も皆右前顎位だった。
慶派の仏師は、人の顔はあごが右前にあるということを知っていたということなのだろうと思う。
だから、様式化しているご本尊の仏像も左右対称にはせず、少しあごが右にある。
たぶん、完全な左右対称にすると、マネキンやロボットみたいになって、仏性を感じなくなるんだろうな~

もちろん、実際の患者さんでは左前顎位の人もいる。
しかし、それは相当少数派だ。
今度の日曜日の直研の大会で、僕は義歯について講演する。
総義歯の患者さんは、ほとんどが右下がりの右前顎位だ。
神聖な天然歯ではない人工歯の総義歯の患者さんに限っては、顎位は右下がりの右前顎位ということに決め打ちでいいように思う。

運慶展
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未分類 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2017/10/11 16:58
コメント
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運慶展を観た方にWEB小説「北円堂の秘密」をお薦めします。
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少し難解ですが面白いです。

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