パックマン
もう、35年ほど前のまだファミコンが無かったころ、喫茶店にゲーム機を兼ねているテーブルが置いてあった頃があった。
最初は、白黒のインベーダーゲームだったが、ほどなくパクパクパクといろいろな果物を4色のモンスターが食べて歩き回るパックマンというゲームが出てきた。
珍しいのと可愛いのとで、けっこうハマって喫茶店に通ったものだ。
パックマンは、ただ〇に口が付いているだけで、口は丸いケーキを1人前切り取ったような感じのもので、それがパクパクと開いたり閉じたりしながら歩き回る。
何の話を始めたのか?実は、総義歯の咬合採得と咬合高径の話。
総義歯の新義歯の場合は、痛くなく何とか噛める状態にさえなれば、それがその咬合高径での最適な顎位になるという話を前回書いた。
それは、その咬合高径では、術者が誰であっても同じ顎位になるはずだ。
その同じ顎位というのは、一番後ろの顎位。
これを、中心位であると多くの先生が思っているが、それは違う。
使い古して低くなった総義歯の顎位と新義歯の顎位を比べてみると、大概の場合は旧義歯の顎位は新義歯より右前にある。
それでも患者さんは、ちゃんと咬めていた。
顎位がどこであっても、そこの一点に定まる様に関節は出来ていて咀嚼運動は円滑に行える。
すり減ったらすり減ったように、その入れ歯のかみ合わせに最適な位置に自然に移動して口の開閉の中心として働くようになる。
それなのに、新義歯を入れたら、旧義歯の習慣性の位置に影響されて採ってしまった位置ではなく、いきなり五ミリも後ろの位置で咬んだりすることがあるのが奇妙だ。
それが、パックマンの口の開閉で理解できる。
歯医者は大学で咬合器を学び、下あごだけが動くかのように教えられるので、この咬合採得と咬合高径の関係が分からなくなってしまう。
口を開くときは、パックマンのように上も下も開くのだ。
だから、高径が上がるということは、より口を開けるということで、頭は上向きに回転する。
下あごは、同じように下向きにより回転する。
それで、その相互作用の顎位に関節は納まるので、旧義歯に影響された顎位では痛くて咬めないことになるわけだ。
高さだけが上がって水平的な位置が旧義歯のように前よりの位置なので、食べようとしたらパックマンの位置で咬んでしまうので痛くて咬めなくなる。
中心位という解剖学的な適正な顎位が在るわけではなく、頸椎の上にバランスを取っている頭とあごの相互的な位置関係によって、まるでモビールのように咬合高径に合った固有の顎位が在るわけだ。
その適正な顎位が中心位みたいな一番後ろの位置なのは、頭を起こすためなのだ。
しかし、歯やインプラントでは骨の中に根があるので、その合っていないかみ合わせに頭の位置の方が合わせてしまうことになる。
粘膜の上に乗っかっている総義歯は、そんなふうに頭の位置を変えるほどの力はなく、合わないかみ合わせで傾いた入れ歯の下で粘膜がこじられることになって痛くて咬めないことになる。
だから、総入れ歯では、その咬合高径に最適な頭位にかみ合わせが合うまで痛いという、歯医者にとっては恥をかいて不都合だが患者さんにとってはありがたい安全装置が組み込まれているということなのだ。
咬合高径が一番大切だということは、最適な位置から低くなるにつれて頭がだんだんうつむいていくことになるからだ。
高径が適正に高い総義歯では胸を張ったモアイ像の頭位になるが、低い総義歯ではうつむいて反省している老人の頭位になってしまう。
歯医者の責任は重大だ。
最初は、白黒のインベーダーゲームだったが、ほどなくパクパクパクといろいろな果物を4色のモンスターが食べて歩き回るパックマンというゲームが出てきた。
珍しいのと可愛いのとで、けっこうハマって喫茶店に通ったものだ。
パックマンは、ただ〇に口が付いているだけで、口は丸いケーキを1人前切り取ったような感じのもので、それがパクパクと開いたり閉じたりしながら歩き回る。
何の話を始めたのか?実は、総義歯の咬合採得と咬合高径の話。
総義歯の新義歯の場合は、痛くなく何とか噛める状態にさえなれば、それがその咬合高径での最適な顎位になるという話を前回書いた。
それは、その咬合高径では、術者が誰であっても同じ顎位になるはずだ。
その同じ顎位というのは、一番後ろの顎位。
これを、中心位であると多くの先生が思っているが、それは違う。
使い古して低くなった総義歯の顎位と新義歯の顎位を比べてみると、大概の場合は旧義歯の顎位は新義歯より右前にある。
それでも患者さんは、ちゃんと咬めていた。
顎位がどこであっても、そこの一点に定まる様に関節は出来ていて咀嚼運動は円滑に行える。
すり減ったらすり減ったように、その入れ歯のかみ合わせに最適な位置に自然に移動して口の開閉の中心として働くようになる。
それなのに、新義歯を入れたら、旧義歯の習慣性の位置に影響されて採ってしまった位置ではなく、いきなり五ミリも後ろの位置で咬んだりすることがあるのが奇妙だ。
それが、パックマンの口の開閉で理解できる。
歯医者は大学で咬合器を学び、下あごだけが動くかのように教えられるので、この咬合採得と咬合高径の関係が分からなくなってしまう。
口を開くときは、パックマンのように上も下も開くのだ。
だから、高径が上がるということは、より口を開けるということで、頭は上向きに回転する。
下あごは、同じように下向きにより回転する。
それで、その相互作用の顎位に関節は納まるので、旧義歯に影響された顎位では痛くて咬めないことになるわけだ。
高さだけが上がって水平的な位置が旧義歯のように前よりの位置なので、食べようとしたらパックマンの位置で咬んでしまうので痛くて咬めなくなる。
中心位という解剖学的な適正な顎位が在るわけではなく、頸椎の上にバランスを取っている頭とあごの相互的な位置関係によって、まるでモビールのように咬合高径に合った固有の顎位が在るわけだ。
その適正な顎位が中心位みたいな一番後ろの位置なのは、頭を起こすためなのだ。
しかし、歯やインプラントでは骨の中に根があるので、その合っていないかみ合わせに頭の位置の方が合わせてしまうことになる。
粘膜の上に乗っかっている総義歯は、そんなふうに頭の位置を変えるほどの力はなく、合わないかみ合わせで傾いた入れ歯の下で粘膜がこじられることになって痛くて咬めないことになる。
だから、総入れ歯では、その咬合高径に最適な頭位にかみ合わせが合うまで痛いという、歯医者にとっては恥をかいて不都合だが患者さんにとってはありがたい安全装置が組み込まれているということなのだ。
咬合高径が一番大切だということは、最適な位置から低くなるにつれて頭がだんだんうつむいていくことになるからだ。
高径が適正に高い総義歯では胸を張ったモアイ像の頭位になるが、低い総義歯ではうつむいて反省している老人の頭位になってしまう。
歯医者の責任は重大だ。
スポンサーサイト
コメント