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ponanzaは強かった

将棋電王戦の第4局。ponanzaの将棋がすごかった。
土曜日、また朝の10時からずーっと見ていた。

第三回の稲葉陽7段は、どうも力が入りすぎたのか?強引に相手を引っ張り込むような手を指して、それがかなり致命的な悪手で、全くいい所が無く負けた。
まあ、こんなことは勝負には付き物で、これは実力負けではない。
しかし、この第4局は、圧倒的な実力負けだった。
ponanzaはあまりにも強い。
将棋はコンピュータの方が完全に強くなった。もうかなわない。そんな印象だった。

コンピュータの将棋プログラムには、プロの棋譜がデータベースとして大量に入っている。
それを、プログラム自体が学んで強くなる。
その学び方は、プログラマーが手の善悪を判断する評価関数を定める。すると、その評価関数を大局観とする棋風を持ったコンピュータ棋士が出来る。
だから、どの将棋プログラムも、みんな強さも棋風も違う。
僕は、コンピュータが強いといっても、それはこれまでの将棋の棋譜という財産の上にあるだけで、結局は人間の真似をしているだけで、正確さ以外に取柄は無いのじゃないか?と思っていた。
しかし、よく考えると、アマチュアからプロまで、全ての棋士は過去の将棋を学んで、その上で自分の頭のCPUで手を選ぶわけだから、コンピュータと何も変わらないのじゃないか?と思い直した。

今回の電王戦の将棋を見て、これはもうかなわないと思ったのは、序盤の指し手と組みあがった時の印象があまりにも違っていて、序盤で指すコンピュータの変な手が、深い大局観に基づいていることが明らかになったからだ。
ponanzaは、序盤で4手奇妙な手を指した。
コンピュータというのは不思議で、プロの棋譜を大量に学んでいるはずなのに、序盤では、全く意味がないような変な手を指すことが多い。
入っているデータベースに無い手をたびたび指す。
それなのに、最後にはコンピュータが勝つのが不思議だ。
それは、人間はミスを犯すからだ。そう思っていた。

ところが、今回コンピュータが指した変な手は全く副作用が無く、それ以外は、コンピュータもプロ棋士も最善の手を重ねたように見えるのに、組みあがってみたらコンピュータがかなり作戦勝ちしていた。
しかも、そこから攻めていかなくて、第二弾の駒組みに移って行った。
それを許すと、全く手も足も出ない惨敗になりそうで、焦らされて攻めに転じたのを切り返されて負けてしまった。
そうなると、コンピュータの勝因は、無筋に見えた序盤の変な手にあったことになる。
どう考えても、そうとしか思えない。

序盤で、コンピュータが自己の大局観に基づいて新手を指した。
そして、新しい定跡を作った。そう考えざるを得ない1局だった。


このごろ感じるのは、最近の将棋のプロ棋士は、勝負師というより学者に近いということだ。
昔は、いかにもアクが強い無頼の棋士が沢山いたし、自分の得意戦法を持っていて、それで勝負していた。
今は、みんな礼儀正しい紳士で、1局1局の勝負というよりも、それを集合して集団で突き詰めていって、その戦型の答えを出すというような数学研究のようになってきた。

それに、面白いことに順位戦という中心になる棋戦があって、トップの名人からびりまで、完全に序列が付いていて公示されている。
昔、僕らの中学・高校時代には、毎回テストの成績が廊下に掲示されたが、それと一緒だ。
その順位に基づいて、対局料がランク付けされている。
収入もプライドも、全てランク付けされて表示されている。生徒ならともかく、大人がよく耐えられるものだ。
電王戦では、「電王手さん」というロボットアームが駒を動かして指してくれる。
もう少し改良して、鉄腕アトムやドラえもんのようなロボット棋士が順位戦に参加したらどうなんだろう?
大変なことになるのではないか?

そんなバカなことはさすがにしないだろうが、将棋のプロ棋士という奇妙な研究者たちなら、もしかしてやりかねないという気さえする。


これで、電王戦は2対2になって、今度の土曜日に決着がつく。
また1日注視するつもりでいるが、たぶん、コンピュータの勝ちだろうと思っている。
もう、プロ棋士がコンピュータに学ぶ、そんな新しい時代が来ているようだ。
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あれやこれや | コメント(0) | トラックバック(0) | 2015/04/08 00:00
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