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装着調整 床の問題

総入れ歯を入れたら、必ず翌日に調整に来ていただく。
それは、機能印象しているから床縁が少し長すぎるところが必ずあって、日にちを置くとだんだん食い込んできて患者さんが怒りだすからだ。
翌日だと、ほんの少し違和感があるぐらいで済むから印象が良い。
河邊清治という昔の総義歯の大家は、機能印象の吸着義歯なんぞはまやかしで、ガラスとガラスの間に水を介したような床と粘膜の適合状態の接着義歯こそが最高の義歯だ。と言っていた。
僕も、それは正しいと思う。吸着義歯は必ず少しは鬱陶しいはずだ。
しかし、接着義歯で下顎の床下に食渣が入らない義歯を作るのは至難の業だと思う。
超絶技巧の配列と咬合調整の腕が必要だと思う。とても、保険診療で出来るとは思われない。
それに、河邊清治先生は歯周病なんかはどうせ治らないのだから、早く抜いて顎堤を維持すべきだ。と言っていた。
これは、ある意味正論だと思う。僕らは患者さんの未練と診療側の責任回避で抜歯を先送りして、快適な入れ歯ライフを台無しにしている感もある。
このような、問題の先送りと患者さんの高齢化で、現実問題として接着義歯は困難になってきているはずだ。

接着義歯の小さい入れ歯では、必ず食渣が義歯と粘膜の中に入って、ゴマやイチゴの種や顆粒などは痛くてたまらない。
その時には、患者さんはそっと気づかれないように舌で義歯を持ち上げて、さらに、さっと舌で顎堤を拭って、素知らぬ顔で食べ続ける。
そんな曲芸みたいなことでも、みんなが出来ているならそれでいいじゃないか?と思うかもしれないが、それを指摘したら顔が赤くなった奥さんがいた。
はしたない。そう感じるようだ。
怪談で、見たな~とお化けが言う感じだ。あさましい姿を見られた。
その、あさましくて恥ずかしいことをさせた歯医者にそれを指摘されることは、うらめしや~という気分ではないだろうか?
そこに、ポリグリップなどの悪徳企業がつけ込む。

まあ、そのような感覚は人それぞれで、僕のおじいちゃんは明治生まれの大変名誉を重んじる人で勲章まで貰ったが、そんなことは意に介さなかった。
食べ物は絶対に残さず、魚の骨などはピカピカ光るぐらいにきれいに食べる。
食事が終わると、ストーブに掛けてある鉄瓶から茶碗にお湯を注いで、お椀やお皿にも注いで箸でまぜて汁などをさらってまた茶碗に戻す。その後、総入れ歯を外してその茶碗の中で洗う。
それから、きれいになった入れ歯を入れて、茶碗の食渣が浮いているお湯を残さず飲んで、手を合わせてごちそうさまと頭を下げた。
周りの迷惑はさておいて、このきわめて理性的?な姿勢には、ちょっと負けたな~
白菊会に入って献体した。
頑固なおじいちゃんだとしか思っていなかったが今思うと、自然の中で生かされていることに感謝して、すべてを有効利用しなくてはいけないという強固な哲学を持っていたのだろう。
そう考えると、あれは立派な食事作法だったのか?
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入れ歯とのくらし | コメント(0) | トラックバック(0) | 2015/02/13 00:00
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