FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 | --/--/-- --:--

うわの空のスウィングキーパー総義歯学 人工歯配列

人工歯は、出来るだけ元歯があったところに並べる。ただそれだけだ。
父もそうしていた。昔の小さな義歯だから、ポストダムも無ければ臼後パッドも覆っていない。
それでも、たくあんが食べられないと苦情をいう患者さんはいなかった。
漬物が不自由なく食べられれば、総入れ歯は合格だ。
リンゴを丸かじりできる総入れ歯。なんてことをキャッチコピーにしている講師がいるが、ちょっとね。
素敵に見える老人に共通している必要条件は品格だ。若い時ならいざ知らず、そんなはしたないことを望むだろうか?
まあ、いろんな人がいるからそんなはしたない老人もいるだろうが、たしなめる方がいいのじゃないか。

まず、配列の基準で一番大切なのは上顎前歯の切端の位置だ。
僕は、ゴールデンルーラー(東京歯科産業)で決める。これが一番安直で、ミスが無い。
こだわりを持っている名人の先生なんかは、そんなことを聞いたらガクッと来るんじゃないか?
ガミーもいれば鼻の下が長い人もいる。それを一律にイージーオーダーで配列してどうするんだ!駄目じゃないか!
でも、それじゃなんで矯正治療があるのかわからない。
患者さんに何の苦労もさせずに簡単に矯正できるのだから、配列で矯正してあげるだけだ。
ミロのビーナスのような黄金比に矯正したら健康美になるだろう。もちろん、それなりにだけど。
さすがに、ガミーの患者さんの場合はそのまま合うことは無い。それ以外は、全部OKだと思う。

ここまでは以前からそうだった。スウィングキーパーDの配列の要点はスピーとウイルソンの彎曲をかなり強く付けること。
年寄りは、仙腸関節の可動性が落ちてくるし平衡能力も衰える。
だから、頭の揺れが大きくなるのでスウィング干渉しやすくなる。
転ばないようにうつむいて歩く。すると、そのせいで頭を支える前歯が取れたり、真ん中から割れたりする。
スピーとウイルソンのカーブを強めに付けると、スウィング干渉とスウィングキーパーの負担過重を取り除くことができる。

すると、この配列はなんと!フルバランスに近くなるではないか?
昔から言われていた総義歯のフルバランスの配列は正しかったのだ。
うつむくと下顎が前に移動して頭を支える。前後湾曲を強めに付けなければ、うつむいて歩いているときに頭を前歯の一点だけで支えることになる。
だから、上顎の義歯が破折したり、前歯の人工歯が取れたりする。
歩いていて頭が横揺れするときに前後湾曲と側方湾曲が無ければスウィング干渉して、顎堤の吸収が進んだり義歯が破折したりする。
フルバランストオクル―ジョンというのは、食べている時よりも、日常生活の頭とあごのスウィングに対するものだったのだ。
意図せずそうなっていた。

もちろん、食べる時にも働く。咀嚼運動は、スウィング運動の範囲内にある。
スウィング干渉しなければ、食べていて干渉することは無い。
僕は、臼歯部を直線的に配列して咬合平面を頬舌的に水平に配列していたころ、たまに、食べていると入れ歯がカチカチと鳴ると言われた。
その頃は、咬合高径が高すぎたのか?と何度も計測しては首をひねった。
その義歯の人工歯を削ってウイルソンのカーブを付けていくとカチカチは解消する。咬合高径が高すぎたわけでは無かったのだ。
これこそ、分かりやすい咀嚼のスウィング干渉。

歯槽頂間線法則とか、リンガライズドオクル―ジョンとか、上顎の顎堤の位置を基準にした工作的発想の理論は空論だった。
運動方向を考えていない。ただ上下のカチカチしか考えていなかったということだ。
咀嚼するときは、真っ直ぐ咬むのではなく下顎臼歯が後方外方から前方内方に向かうのだから、上顎臼歯の後ろの歯が外開きに開いていて、前に行くほど閉じていて前後に彎曲があれば、入りやすく制御しやすい。干渉しない。
歯槽頂に垂直に力が掛かるのではなくて、咀嚼側の顎堤に義歯が外から内に向かって押し付けられる。
だから、両側性平衡でなくても入れ歯は外れない。片側性に均衡を保てるのだ。
真っ直ぐ咬んで片側に食物があれば、そこが支点になって反対側が外れてくるはずだから、その時に少しでも外れないようにと両側性平衡咬合を考えた。
でも、この理屈だと、食物が片側にあればその高さが支点になってやはり外れてくるはずだよね。
スウィング干渉が無ければ、外から内に力が掛かるから外れない。
だから、調節性の咬合器で厳密に両側性平衡咬合に調節する必要はないんじゃないかな。適当なところでいいと思う。


結論。スウィングキーパーDの配列の要点。

1 自分の歯が元有った位置に並べる。咬合高径は極力高く。自分の歯が有った時より高くても良い。
2 人工歯配列を矯正して、有歯顎の時より多少望ましい位置に配列する。
3 スピーとウイルソンの彎曲を強めにつける。


こんなことを書いたとたんに、リンゴを丸かじりしたら入れ歯が当たるようになったと言って患者さんが来た。
そんなことを言う患者さんは、もうすぐ40年になる臨床で初めて。不思議と、こんな偶然なのか縁なのかということがよくある。
見ると、右上の6だけが残っていて、そこにレスト無しの線鈎を掛けていた。去年入れたスウィングキーパーD。
その真下の下顎の顎堤の頂上が傷になっていた。
1年経って義歯の沈下で相対的にそこだけ少し高くなったからだった。少し咬合調整した。
どうやって咬んだの?と聞くと、普通に前歯で。という。その後、歯のある右で咬んだんでしょ。というと、はい。という。
一本も残っていない総入れ歯なら、高さが変わっていないだろうから大丈夫だったろうと思う。まあ、調整したから今度は大丈夫か?
僕と同じぐらいの歳の上品な奥さん。とても、たしなめたりは出来なかったな~
爺さんが丸かじりなんかするのを想像すると粗野で品が無く感じるが、きれいな奥さんだと、なんか白雪姫のようにそれが魅力的に感じるのが不思議だ。

 窓の外ではリンゴ売り
 声をからしてリンゴ売り
 きっと誰かがふざけて
 リンゴ売りのまねをしているだけなんだろ
 ・・・・・・
 毎日、吹雪吹雪、氷の世界~

リンゴの赤と、唇の赤。
歯で咬んだ跡の、リンゴの白い肌。
やはり、リンゴは女性のものだ。
スポンサーサイト
入れ歯とのくらし | コメント(1) | トラックバック(0) | 2014/12/15 00:00
コメント
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理者のみに表示

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。