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ファイトー!一発~つ!スウィングキーパーD

また誕生日が来て、このブログも丸4年経った。
ついに5年目に入る。
この前から現状に満足してしまって、書くことが無くなってしまった。

自分の診療のこと、会の発展のこと、かなり満足しているが、一番満足しているのが入れ歯が上手くなったことだ。
インプラントや、矯正も少しやったりするが、やはり後でやりだしたものだから腕が伴わない。
もう、これらは止めにして、徹底的に入れ歯の名人を目指したい。

父が入れ歯の名人として近隣に名前がとどろいていた。
父に負けたくなくて、以前はほとんど入れ歯だけを勉強してきたようなものだった。
20年前から、そこそこ出来るようになって、入れ歯では以前のように恥をかくことは無くなった。
僕は、元々たいして大志を抱いていたわけではなくて、患者さんとの関係の中でそれなりに役に立ちたいぐらいの感覚だったから、満足してしまって入れ歯の勉強はやめて咬合と矯正とインプラントの勉強に集中してしまった。
だから、後で始めた矯正とインプラントは下手に決まっているし、得意なはずの入れ歯だって名声まではいかない。
これからは、父のように名人と言われるように頑張りたい。

 ファイトー!一発~つ!スウィングキーパーD

何のことか?これ、リポビタンDのCMをもじった。
でも、ふざけてるんじゃなくて、大真面目。
これが、僕の入れ歯の名人を目指す気合いで、宣言だ。

ファイトー!というのは、負けないぞ!という気合。
入れ歯は他の治療と違って、全ての患者さんが入れたその日に歯医者の腕を判定出来てしまう。
痛くて咬めない。口をあくと落ちてくる。おばあさん顔のままだ。
明確だ。歯医者にとって言い逃れする余地が無い。
だからと言って、私はもっと美しいはずだ。なんてことを慎ましい日本人が声高に言えるだろうか?
患者さんは人生経験を積んだ年配者だから、あからさまに下手だとか、全く駄目だ。などとは言わない。
申し訳なさそうに、私のあごがよくないものだから苦労をお掛けしてすみませんね~なんて言う。
かみ合わせを調整していたら、おずおずと、上の入れ歯じゃなくて下あごの歯ぐきが痛いんですけど、とか、私素人で分からないんですけど、ここの奥の羽根みたいなところが長いように思うんですけど。とか言う。
歯医者さんが傷つかないように気を使ってくれる。これが、かえって傷つく。
そして、こんなことも分からないのかしら、困ったな~というような、薄ら笑いが顔に張り付いている。
その顔を見ると、頭にカーッと血が上る。

それになんといっても、この言葉がグサッとくる。

 お父さんの時は、一発で入ったんですよ~

最近はさすがに父の入れ歯を入れている人はいなくなった。
僕が古くなって合わなくなった入れ歯をほとんど入れ替えたし、もう大部分の患者さんは亡くなってしまった。
でも、それまでは、必ず「お父さんは一発で」と言われた。

父が亡くなって少しすると、歯科雑誌や書籍やセミナーで入れ歯の大家らしい先生が盛んに、総義歯は治療用義歯や旧義歯の手直しなどをしてからもう一個。つまり、2個作らなくてはいけない。なんてことを言う。
つまり、2発で作るということ。全く納得がいかない。
父は、入れ歯を入れたら調整に来るようにとも言わなかった。もし痛かったら来るように。というだけだ。
痛くて調整に来るのは、ほんの一握り。大部分はほんとに一発だった。

 男なら、一発で入れなくては!

それで、何度恥をかいたことか。男はつらいよ。

 目方~で入れ歯が売れるなら、こおん~な苦労は・・・
奮闘~努力のかいもなく、今日~も涙で~今日も涙で日が暮れる。日が~くうれ~る~


しかし、ついに、あごろべえ先生のおかげで、楽々と一発でいけるようになった。

それに、僕のアドバンテージは、「スウィングキーパーD」だ。
Dとはデンチャー(義歯)の頭文字。
スウィングキーパーとして頭を支えるための入れ歯ということ。
あごろべえ先生のおかげで、ここは父にも勝っている。

 スウィングキーパーデンチャー 

新しい概念だ。しかし、これこそが欠損補綴の真の目的でなくてはいけない。
しっかり頭を支える。それが歯科治療の必要条件でなくてはいけない。
僕は、「スウィングキーパーデンチャー」を極めたいな~
今まで入れた総入れ歯の患者さんを全部作り直すまでは、歯医者を辞めないぞ~


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初めまして | コメント(0) | トラックバック(0) | 2014/11/03 00:45
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