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スウィング干渉を体感した9 退院したら入れ歯が当たる

僕は、町立病院からの依頼で、たまに往診に行く。
患者さんからとても感謝されるので往診自体は嫌いではないのだけれど、憂鬱な気分になって帰って来る。
田舎の町立病院なので、療養型病床群とか分類されるのだと思うが、寝たきりの御年寄りばかりが入院している。
そして、どの病室に入院している患者さんも、数年前に僕が入れ歯を入れた患者さんだ。
あ!この人も。この人も。
この患者さんたちが、無事退院してまた僕の所に入れ歯を作りに来ることがあるのだろうか?

若い患者さんは、若い先生のところに行く。いつの間にか、うちは老人歯科になった。
僕が、昔から入れ歯が好きだったこともあるのだろう。
歯医者も、自分の患者さんと一緒に退場していくんだな~
行くたびに、諸行無常を感じてしまう。


総入れ歯の難症例の患者さんが調整に数回来院していたが、体調を崩して入院してしまった。
往診依頼で、2度ほど調整したらよくなった。
やれやれと思っていたら、その患者さんが来院した。
無事退院したらしい。よかった。

患者さんが言うには、退院した日から痛くなった。
下の入れ歯の前の歯肉が当たるという。
はは~。なるほど。
皆さん、もう分かりますね。

座位にして、頭を上に向けてもらった。

 どうですか?

 痛くない。

次に、頭を下に向けて尋ねると、

 痛い。

病院では、ベッドに寝ていたから痛くなかったのだ。
退院して家に戻ると、背中が丸まっている上に足元がおぼつかないから、ほとんど下向きの頭位で暮らすようだ。
だから、下向きの頭を支える前歯が当たるようになった。

 それに、私いつもこぼすから、こぼさないようにびっちり下を向いて食べていた。

 それじゃ、こぼれたのの受けが付いたエプロンをして、座椅子に持たれて、殿様みたいに食べようよ。

この患者さんは、下は総入れ歯だが、上の前歯は自分の歯だ。
だから、返って難しくなる。
どうしても、自分の歯があるとそこで食べようとする。
その上、下あごの粘膜がすごく薄い。難症例だ。
病院でもうつむいて食べていたことは変わりないだろうが、それ以外の時間は上を向いて寝ていたから粘膜が休まっていたわけだ。


それに、患者さんには言わなかったが、ホントの原因は入れ歯を病院で寝た状態に合うようにしたことだろう。
主に奥歯を調整した。
病院で寝ているときにはよかったけれど、起き上がって下向きの姿勢で暮らしだしたら合わない。
だから、また元に戻るように調整した。
そもそも、入院して入れ歯が当たるようになったのも、寝ていることが多くなったからじゃないか。

このようなことは、昔から知られている。
スウィングという現象は、考えてみると入れ歯の調整の極意として有ったのだ。
しかし、それはハウツウとして、ばらばらの形で有った。
そこから大系を作ったりは出来なかった。
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入れ歯とのくらし | コメント(1) | トラックバック(0) | 2013/09/11 00:00
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