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あごろべえ先生との出会い

僕が、あごろべえ先生と出会ったのは、学術大会の展示ブースだ。2002年だったと思う。
ある程度の規模の大会になると、歯科の業者が機材の宣伝のための展示を行うことが多い。
主催者側は、業者から協賛金を頂ける。それを大会の運営費に回す。
その一角に、点滴を下げるようなスタンドに、ペットボトルに水を入れたものを3本組み合わせたものと、それをぶら下げる針金を組んだ構造を立てて、その横に青年が一人立っていた。

 この青年は、いったい何をしているのだろう?

みんないぶかしげな顔で通り過ぎていく。
僕も、何度かそこを通り過ぎたあと、そのガラクタをよく見てみた。
意味はすぐに理解出来た。

ペットボトル3本に水を入れてつないであごの形にしてある。
下あごはこれと同じ重さがあり、それが首の上の頭の支点との関係でやじろべえのようになっていて、頭のバランスをとって、頭の位置を定めているという模型展示。
それを、一人ひとりに一生懸命説明してくれる。

親切な、いい人であることもすぐ分かった。
しかし、その発見は、丸山先生の治療の物理学的な理論付けであって、なにか自分の手柄にも儲けにもなりそうもなく、わざわざ頼まれもしないのにそんな努力をする意味があるのか?
僕ばかりではなくて、みんなそう思っていることは明らかだった。
みんな何とか早くその医術を身に付けたいという気持ちでいっぱいで余裕が無かった。
それに、そのような原理に関わる根本的な問題は、今は解らなくても、そのうち先生が見つけて教えてくれるものと思っていたからだ。
志がまったく違っていたのだ。

つまり僕が見たものは、まだ何者でもない研究者の卵が、ガラクタにしか見えない大発見の脇にポツンと立っているところだった。
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初めまして | コメント(0) | トラックバック(0) | 2013/09/17 00:00
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