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入れ歯を作り直したら閃輝暗点が治った。 その後

患者さんは喜んで帰ったし自信もあったが、3週間して患者さんが入れ歯を外した状態で来院した。
まあよくあることで、そう上手くはいかないのが臨床だ。

前回帰ってから何日かしてから少しずつ痛くなって、歯医者に行く暇が取れなくて、食べるとき以外は外していたという。
あらら。でも、緊急時に外せるのが義歯の利点でもある。

それでなぜ外していたのかというと、入れ歯が当たって痛くなってから左手が痛くなって、外してみたら治ったからだという。
こんなこともあるの?と聞くから、そういうこともあるようだと答えた。
すると、下の入れ歯だけ外して代わりに元の入れ歯を入れていても閃輝暗点は出なかったけれども、上下元の歯にしたらダメだった。元の入れ歯は上がだめなんだわ。という。

痛くなって外す前に、今まで本を読めなかったのが良く見えるようになって驚いたと言う。
それに、頭に薬を塗らないとつらかったのが塗らなくても良くなったという。
アンメルツみたいにスッとするの?と聞くと。そうではないという。
がんの病院でその患者に出す薬で、症状が似ているので塗ってみたら効いたからという。
ずいぶん高いようだし、なんか危なそうな薬のようだ。


そこで、患者さんにこのように答えました。

それらの症状は、ほとんど筋肉の問題だと思いますよ。

 >いや、病院の先生は神経だと言ってました。

お医者さんは、ほとんど薬で治すでしょう?
歯医者は、薬は化膿止めと痛み止め以外はほとんど使わなくて、歯の形とかみ合わせを治すだけです。
口は、筋肉によって仕事をする器官でしょう?
つまり歯医者の治療は、口の構造を介して、ほとんど筋肉に働きかけているのです。
ですから、お医者さんと歯医者は全く違う方法で患者さんを治しているのです。
その症状は神経で知覚するので、お医者さんはそれを緩和するような薬を出しているのです。
 
上下古い入れ歯を入れた時だけ閃輝暗点が出てくるのは、多分あごがずれた位置でピタッとかみ合う入れ歯によって、あごが悪い方向に誘導されてしまうからでしょう。


患者さんは、なるほどと納得して帰ったが、これほど細かく自分の症状を注意しているような人は、大変だろうな~と思った。
ふつうはこんなに気が付かない。

少し鈍い人の方が幸せなのかな~
でも、一病息災にはなれなくて、早死にするか?
太く?短くか、細く?長くかどちらが幸せだろうか?
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入れ歯とのくらし | コメント(0) | トラックバック(0) | 2013/03/05 00:00
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