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給食のいい匂い

僕が小学生のころ、給食はミルクとパンだった。
牛乳じゃなくて、脱脂粉乳をお湯で溶いたもの。
大きなバケツに入れて給食係が持ってくる。
僕は、牛乳が苦手だからミルクで助かった。でも、それもあまり好きじゃなかった。
最近のミルクは粒子が加工されているからさっと溶けるが、昔の脱脂粉乳はダマになった。
でも、そのダマはとても美味しい。僕も大好きだった。
給食係がカップに配ったあとで、バケツに残ったダマをみんな奪い合いになった。
ミルキーのような味だった。

しばらくすると、鯖缶とジャガイモやにんじんの入ったシチューが出てくるようになって、それはとても美味しかった。


大学を卒業して家に帰ってきて、学校検診は僕の役割になった。
その頃はまだ生徒も沢山いて、小学校は町の中の大きな学校のほかに、郊外に小さな小学校が11校も有った。
そこを教育委員会の人の運転する車で回って検診する。
ある年(2年目?)、午前中の最後の検診が終わったら、とても懐かしいいい匂いがした。
給食のシチューの匂いだ。子供のときと同じシチューだということがその匂いで一瞬で分かった。
女の校長先生が、よろしければ食べていきませんか?と誘ってくれた。
僕は、反射的に遠慮して断ってしまった。
ひきこもりぎみの気が弱い性格だったから、若いときはそういうときには条件反射で断ってしまう癖があった。
帰りの車の中で、とても悔やんだ。
次の年、今度誘われたら必ずご馳走になるぞ!と思って検診に行ったが、その学校は廃校になっていた。
その給食は、地域のお母さんたちが自主的にやっていたらしく、後年厚かましくなってわざわざ頼んで検診のたびに給食を食べてくるようになったが、あのシチューに出会うことは出来なかった。

過疎化と少子化で11校あった郊外の小学校は1校になって、町の小学校の検診も午前中で終わるようになって、もう給食は当たらなくなった。
どの給食もとても美味しかったが、学校検診に行くたびにあの食べることが出来なかったシチューの匂いが甦ってくる。

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昔の歯医者の思い出 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2013/02/05 00:00
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