リマウントバイト

僕は、もう25年も義歯の勉強をしていない。
だから、最近では素晴らしい方法があるのかもしれないが、分からない。
でも、スウィングキーパーDが遅れていることは無いと思うな~

 スウィングキーパーDの特徴的な術式は、試適時にリマウントバイトを採ることだ。

なんだ。そんなことは別に新しい方法じゃなくて、僕もいつもやっているよ。と言われそう。
本を買ったことは無いが、僕の大学の後輩の塩田先生が、このリマウントしての咬合調整でかなり売れたようだ。
僕自身も、塩田先生が本を出す前の30年以上前からやっている。
30年前でも別に新しい方法ではなくて、普通のテクニックだった。
方法が問題なのではなくて、診断基準の問題なのだ。

総義歯は、歯が一本もないのだから、かみ合わせの高さなんて1cmも2cmも違うことだってある。
前後左右の位置だって、2~3mm程度は簡単にずれる。
それを、歯医者がこの位置と決定するのが咬合採得だ。
なぜ、総義歯の咬合採得が難しいのか。
確固たる基準がないからだ。
歯を基準にして顎位を定めることは、歯が無いのだから無理だ。
それじゃ、顔の審美性を基準にして決める。関節を基準にして決める。もしくは、咀嚼筋の筋肉を基準にして決める。
いや、趨勢は2発仕上げの試行錯誤で決める方法だ。
それらの基準をもとに、このへんだな~という位置で治療用義歯を作ったり、旧義歯を改造したりして、それなりに安定した後に、もう一度最初から同じ顎位で作り直す。
入れ歯の勉強を止めた25年前はそうだった。今もそうかは分からないが、たぶん、たいした違いは無いのじゃないか?
大家と呼ばれる講師でも、その本を読んでみると、骨太の本質では無くて枝葉末節のノウハウばかり書いてあった。

僕は30年以上前からリマウントバイトを採って顎位を修正して仕上げていたが、その方法はこうだ。
アル―ワックスデンチャーを上顎の臼歯の人工歯に1~2枚貼り付けて、お湯で軟化してそっと咬みきらないように咬ませてラボに送って配列を直してもらって仕上げてもらう。
しかし、そのバイトがホントに正しいかどうか分からない。
元のままの方が正しかった可能性もある。
だから、元のバイトと違っていたら、もう一度採ってみる。それを比べてみて、違っていたらもう一度採ってみる。
それで、2つ同じ顎位になった方を採用することにする。

なんだ、それじゃ二発仕上げと変わらないじゃないか?
要するに、総義歯の咬合採得とは、試行錯誤以外に方法は無いのじゃないか?ということになる。
中心位とかいう位置があるという。それを探せばいいの?ホント?
ただ、ああだこうだやった挙句に、何とか痛くなく咬めるようになった時には、寸分違わず1点で咬む。
その一点こそが、スフインクスの謎のような歯科の根源的な問なのだ。
スポンサーサイト
入れ歯とのくらし | コメント(0) | トラックバック(0) | 2014/11/26 00:00
 | HOME | Next »