入れ歯のかみ合わせが合わないわけ

同じように総入れ歯が無くても、紛失したのと入れたことが無いのでは全く異なる。
いきなり総入れ歯を入れたときに全く食べることが出来ない理由は分かった。
では、紛失してしばらく歯無しでいる状態で入れ歯を作るとなぜ咬み合わせがピッタリになるのか?

僕は大学のとき弓道部だった。
夏休みになると1週間ほど合宿して、朝から晩まで練習する。
さぞ上手くなるかと思えば、なんかだんだん的に当たらなくなる。
練習しているうちに、迷いが出てきたり,変な癖を取ろうとしてかえって悪くなる。
合宿が終わる頃は、たいがい前より悪くなる。
ところが、夏休みが終わって久しぶりに弓を握ると、当たるの何の。
迷いや変な癖がしばらく休んでいるうちに取れるのだろう。やはり、練習は無駄ではなかった。

かみ合わせもそうではないか?
人は食べなければいけないから、とにかく咬めるところで咬む。
理想的な歯列なら満遍なく咬むことが出来るが、少し歯並びが乱れていたり、むし歯で欠けていたり、抜けていたり、入れ歯の下の顎がやせてきて合わなくなったりしていたら、咬みやすいところで咬むので、変な癖がついてしまう。
そして、だんだんずれていって更に歯が悪くなるし、体をゆがめることになる。

スポーツのトレーニングと一緒で、少し休んでみると変な癖が全部取れるのだ。
でも、もともとトレーニングをしたことがない初心者や、ずーっとサボっていたら逆に不合理な癖だらけでまったく使用不能だ。
ちょうど、入れ歯を失くしておかゆをすすりながら2~3週間我慢するのが一番すぐれた方法なように思う。
でも、患者さんに2~3週間入れ歯を外したままにしてくださいとは言えないし、言ってもやらないだろう。
馬鹿か?と思われるだけだね。
だから、最近は古い入れ歯を直したり、治療用の入れ歯を先に作ったりすることが推奨されている。
あれは、悪い癖を取るためだ。でも、その仮の入れ歯でもやはり変な癖が付くから、失くした人のほうがぴったりだ。


今月のカレンダーは、往ったり来たり。

僕は、腕はともかく、入れ歯と体の症状の関係はだいたい分かったように思っている。
でも、ここまで来るには、往ったり来たり。
来月からは、その往ったり来たりの失敗談と、考察を話そう。

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入れ歯とのくらし | コメント(0) | トラックバック(0) | 2012/04/28 00:00
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