アメリカの歯医者 5

この講座は、歯は頭を支えている。=歯は全身の構造を決めていて、歯と体は一体であるばかりでなく、むしろ上位にあるということを伝えれるのが本来の目的だ。
この観点から、アメリカの歯科を見てみる。

かみ合わせが身体に与える影響はアメリカの文献で否定されているから、というのが多くの先生の見解。
戦争に負けたから仕方がないね。
よくアメリカは訴訟社会だから、それを認めると歯医者は訴訟の嵐に巻き込まれるからだと言うが、それよりは考え方の問題のように思う。だって、とてつもない激しい治療、ホルモン療法や、乳がん予防のための乳房切除なんてことが平気でなされているわけだし、ほんのわずかの根の病巣よりは抜歯なんだから。
そのように契約すればOKなはずで、訴訟が怖いから見ないことにしているなんて事は無いと思うようになった。
これまで見てきたように、全ては契約なのだから。

”契約” アメリカ社会の基礎であるこの基準は、移民国家で伝統的な社会慣習が無いということに加えて、やはり聖書の神との契約から来ているのだろう。
宗教の問題を持ち出すと話がこじれやすいからよくないが、信じているかいないかは別として、我々の思考パターンが伝統的な宗教の影響下にあることは確かだ。
よく云われることだが、創造主としての神の存在を前提にすれば、神の創造した世界の構造を定義づけしなければいられなくなるようだ。神に代わって設計図まで遡らなければ気がすまない。
だから、天が動くか地が動くかが教会で大問題だったわけで、キリスト教と科学は親子・兄弟のようなものだという。
一方、仏教は釈尊が毒矢のたとえで示したように、世界の構造や、設計図などは棚上げにしてしまう。
窓口が違う。そんなことを議論しているうちにあなたの一生は終わってしまう。いま現実に刺さった毒矢を抜くほうが先だというわけだ。(宇宙の構造と、個人の人生とは関わりを持たない。二の次では無いか)
医学のいわゆるエビデンスをめぐる問題は案外このような思考パターンと関係があるような気がしてしまう。
生化学検査や遺伝子診断など、どんどん設計図にまで遡っていく。生体が機械と生化学工場とたましいとに区分けされてしまう。
中医学(中国伝統医学。漢方の家元)のような統合的な視点が難しくなるように思う。
中医学は徹底的な人体の観察を、世界は相対的なもので力関係・バランスだという中国人の哲学で体系付けたものだから、エビデンスとは全く相容れない。

かみ合わせの問題は体の構造のバランスの問題だから、単なる力関係。
西洋医学的思考回路が支配的な環境では理解が難しいのではないか?
聖書に出てくる悪魔も、悪霊もいない。病巣が無いのだ。つまり、実態としての固定的な疾患が無い。
ということは、病気じゃない。正確に言うと、病気の元。だから、科学的エビデンスが見当たらないのだろう。
しかし、それはとても苦しい。それによって病気になるほどのことなのだから。

このような事は、どう考えたらいいのだろう。
居ても立ってもいられないほど苦しいのだけれど、検査したら異常が無い。
病院をはしごしても、苦しい原因が見つからないのだ。
つまり、現代医学。西洋医学とは、悪魔か悪霊(病巣)を特定しなければ診断を下すことが出来ない。
しかし、そうしているうちに矢の毒は全身に回ってくる。

中医学的視点の方が適しているように思う。中医学は科学じゃないから。
あえて定義すれば、現象の理解と分類と相関関係の解析と、その対策。
私は、残念だけれど咬み合わせと心身とのかかわりに関して、簡単に前向きな方向性は出ないと思う。
現代は、世界の構造や悪魔・悪霊の特定の段階の時代であって、その前に現象を冷静に判断して対策を講じるような智慧を持ち合わせていない。


つい連想してしまうのだが、碁は徹底的にバランスの世界で、最後はどっちがより儲かったかで勝負が決まる。中国人の思考回路は、碁のようになっているような気がする。

咬合と平衡の問題は、碁の対局のようにイメージするといいような気がする。
 ①布石の段階では、石の働きと全体的なバランスを重視する。=幼少期では歯列や、顎間関係を重視する。
 ②中盤は、勢力と実利のせめぎあい。=永久歯列・咬合が完成するまでには多くの要素が影響する。
 ③寄せの段階になると、局所の半目(碁石一つが1目。その半分)の勝負になる。=歯のほんのわずかな形態・接触が平衡を失調させる。

碁の格言に、”着眼大局、着手小局”というのがあるが、咬合の診査と処置の関係に対する注意としてもピッタリなように感じる。



子供がもう家にいないのに、雛人形を飾るのはめんどうだよね~
昔の人もめんどくさくてつい怠けたいから、嫁にいけない。婚期が遅れる。なんて言うんだよね。
お雛様の季節なので、カレンダーを菱餅にしてみました。
3月はどうしようかな。
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エビデンス | コメント(1) | トラックバック(0) | 2011/02/24 00:00
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